「インディペンデント映画」とは、、
今年は新しいチャレンジをしたいと思っています。
その1つが、クラウドファンディングです。
今まで、自分の資金だけで映画を作ってきましたが、
いろんな部分で限界を感じつつありました。
特に思うのが、映画の仕上げの部分です。
音や色の調整。
カケラの時に一度整音をプロダクションにお願いした事があるのですが、
あまり納得いく形で終えれませんでした。
そのために「全部自分でやる!」と意固地に考えてやってきました。
が、整音は本当に大変で、試行錯誤で今までやってきましたが、
そこをポストプロダクションでお願い出来たら、
もっとクオリティアップできるんじゃないか、と思いました。
あと、音の調整にとても時間がとられているので、
その部分を時間的に節約出来たら、
作品作りをコンスタントに出来るんじゃないか、と思いました。
音の調整が本当に大変で、億劫で、
作業に向かうのが苦痛です。耳も変になってきます、、。
人の映画を見ていても、綺麗に音出来てるなぁとか
とても羨ましく感じています。
仕上げを人に任せるだけの予算を確保出来ないか?
それがまずクラウドファンディングで考えた事。
あと、(生活する為の)仕事をしながら、そこから映画のために貯金をして
映画作りをしていますが、
出来れば仕事は少しセーブして、
映画作りの時間の方を増やしていきたいという気持ちもありました。
若い頃は、映画が作れている事が嬉しかったし、
これからも問題なく、このままのスタンスで映画作りを続けていければ
いいと考えていました。だけど、
年も重ねるし、職場も変わったりもしました。
環境とか、状況が変化すると、映画作りを継続していく事が
難しい場面にも出くわします。結局は難しくても
辞めはしないんだけど、
でも、安定的に作り続けるにはどうしたら良いんだろう、、
と、ここ最近は考えていました。
もちろんプロになれれば良いんでしょうが、、。
結局ハンドメイドの活動が好きなんだというのもあります。
あとは、自分が映画作りをしている事を知ってもらう機会としても
クラウドファンディングはとても有効だと思っています。
そんなこんなで、映画作りの体制を変えたいな、
考えて整えたいなと考えていた時に、
独立映画鍋の講座を知り、映画鍋に入会して
はじめて講座に行きました。
そこで出たのが、
「小さな映画にも意味がある」という話でした。
僕は、たまーに、「こんな事続けてて、どうなるんだろう、、」
とか
「こんな映画、意味ないんちゃうか」とか思ってしまいます。
たしかに、未熟だし、意味ないかもしれない。
でも辞めませんが(笑)
「小さな映画にも意味がある」
それを聞いて、目頭があつくなりました。
すごく勇気も湧いてきました。
先日、2回目の講座@下北沢に行った時に出てきたのは
「インディペンデント映画とは?」という議題でした。
低予算映画とも違う「独立映画」とは?です。
僕はいつも、好きな映画は「個人的な映画」という言い方をします。
映画を観る基準も、「個人的かどうか」を
すごく重視して選んでいます。
面白くなかったり、はっきりいって「失敗」しているような場合でも
「個人的」な映画であれば、「観てよかった」と思います。
表現で「個人的」かどうかがとても大事だと思ってます。
それに、「どう作るか?」よりもまず
「なぜつくるか?」がとても大事だと思ってます。
個人的な映画は、メジャーな映画であれ、インディペンデント映画であれ
あると思います。
講座の話の中で、「自由に作れているからインディペンデント映画」
というような話が出ました。でも僕はちょっと疑問でした。
作品をヒットさせて、自由を手にいれて制作している監督はいると思いますが、
その監督が作った作品が「インディペンデント映画」というのは
違う気がします。
仮にそれが「インディペンデント映画」とするなら、
「インディペンデント映画」への支援が必要なのではなく、
「売れない映画」への支援が必要となりそうです。
自分なりに考えてみましたが、
「インディペンデント映画」は自主制作映画に限りなく近いもの(もしくは同じ)と思います。
基本的には自己資金を基本にする事で、
制作の自由と公開の自由を確保する
結果として
作品の権利を持ってる(持ててる)かどうか
ここが焦点かな、と思いました。
今まで僕が作った映画は自主制作映画ですので
自分でお金を出し、その事によって自由に制作しましたし、
作品の権利は僕が持っています。
堅苦しいかもしれないけど、文字にして書いて確認してみると
実際そうなんだと思います。
だから、僕は、自分の映画を好きな場所で上映企画出来るし、
ハードディスクから原盤データを自由に持ち運べます。
自由に制作出来ていても、
制作費をいろいろなところから集め、
出資者がいて、作品の権利を監督個人で持てない作品は
「インディペンデント映画」ではないのではないかなぁと
僕なりに定義してみました。
出資者はその映画の文化的な意味のために
出資してる場合もあると思いますが、
出資した分は返ってきて欲しいと考えていると思います。
(そうじゃない出資者もいるんでしょうか?、、分からないですが)
なので、公開方法まで監督が自由に出来るというのは
あまり聞いた事はないし、実際ないように思います。
制作したけれど、社会的な情勢で公開しない、
や、監督自身に起こった事を理由に、公開を延期する、
もしくは、逆もあると思います。
出資者が公開しない、と決めて、監督はそれに従うしか
ないかもしれませんし、勝手に原盤を持ち出し、
自分で上映をしようとは出来ないのでは、と思います
これは「インディペンデント(独立)映画」とは言えないのかなぁ
と思いました。
組織的な意思決定からは独立していないから、違うかなぁと思いました。
なので、「インディペンデント映画」は
作者にいろんな決定権や著作権がある事かなと思いました。
支援でいうと、
商業的な抑圧がない、自由なシステムの中で作られる映画を、
(売れる為の)多数者の声ではない、
個人個人の大切な声として捉えて、多様な声を担保する為に
それを文化として大事なものだと定義して、一定の援助をして
制作をサポートする仕組み、が必要
出資者が集まらないような小さな出来事や、事柄を扱った映画でも
小さな声を聞くために、そういう映画の存在を大切にする事で
多様性のある文化を作っていく、守っていく
というのが僕のいまのところの整理した考えです。
どういうサポートが必要か?
に対しては、難しいですが、まずは
独立映画のための映画館があるのはどうかな?と思いました。
ヒットする、しないに関わらず、申請をすれば
そこで一定期間(2本立てで1週間とか)は上映してもらえるような。
ヒットすれば、他の映画館でも上映のチャンスが出てくるような。
あとは、民間のクラウドファンディングと連携して、
集まった寄付の何パーセントかをサポートとして追加するとか。
フランスのアーティスト保証のように、個人にたいしてサポートするとか。
いろいろあると思います。公的なものに頼るだけじゃない形も
あるだろうと思います。スポーツ選手がロゴ入りの服を着て
メディアに出ている事とか。
僕は上の考えを元にすると、
出資者を探して制作費を出してもらう映画の作り方より
クラウドファンディングが合うように思いました
クラウドファンディングは、寄付であり、
自由度を確保したまま、制作費を集め、
納得いく形で還元出来るシステムのように思います。
(違うのかもしれませんが、、)
あと、独立映画の制作者の立場も、
映画を作る毎に変化して
ジレンマが起こるかもしれないです。
例えば最初は小さな映画を自主制作で作って、
独立映画の支援を!と活動していたとしても、
映画で評価され、サクセスしていく中で、ある程度予算を集めて
映画を作れる環境になった時に、
わざわざ「独立映画」を標榜し続けるのか。
そういう事も、講座に行って感じました。
僕は全然サクセスしていないので、その悩みにいませんが。。><
文を考えるのも下手だし、整理も下手なので
いろいろおかしなところがあると思いますが、
引き続き、アップデート出来るように学び、考え続けたいです
考える機会を与えてもらったので、講座に行って良かったです
あとは、講座の中でワークショップ映画についての話も出ましたが、
ちょっとかなり長くなりましたので、
また別の機会に書きたいと思います