失恋の痛手を乗り越えるべく、彼との思い出の品のすべてを処分する千春。
誰かに甘えたいと思いながら、いろいろな経験を経て、強くなってしまった自分。
そんな自分自身と、気持ちとのギャップを感じながら、こんな時代だからこそ、
千春は希望の歌を口ずさむのだった・・・。
patchworksの前作「優しい初夏の日」と同じく、
原案・平良千春、脚本・村上祐介で描く新たな物語です。
震災の影響を受け、5年住んだ部屋を引っ越す事になった村上が
その部屋を記録として残したいという気持ちと、
新しい生活へのワクワク感を前向きな作品として定着出来ないかと
思ったのがこの作品の出発点です。
個人的な思いや体験を元にしつつ、
多くの人にも感じて貰える物語を描く事は
私のテーマのひとつでもあります。
今まで大事にしてきた台詞感やテンポ感、日常感は踏まえつつ、
初のコメディ調で、皆様に楽しんで頂ける
作品になったのではと思っております。
ラストカットは、東日本大震災の被災地、宮城で撮影した田んぼです。
津波で塩が入り、駄目になった土を全部入れ替え、
そして今年お米が収穫出来るところまできたようです。
被災地、そして田んぼを見て、人の力強さ、
そして植物のたくましさを感じました。
作品にもその前向きさ、ポジティブさが備わったのではと思っています。
村上祐介
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